いよいよ始まった2021年大学入試。
私自身は現在中学所属なもので、直接指導に携わることは多くないのですが、受験は情報戦ですから、動向は追っていかなければなりません。
共通テストが終わっていろいろと情報が出てきているのでまとめながら考察していきたいなと思います。
基本的には個人用の備忘録になりますが。
ところで、共通テスト直後は「鼻マスク男」や「英語難しすぎ」といった話題がありましたね。
受験生(49)の文字にお茶を吹き出しそうになった人も多いと思いますが、そういえば僕の時にもやばそうな受験生は一定数いましたね。
特に印象に残っているのはピカチュウのコスプレをしたひげもじゃの、どう見ても40代のおっさんがいた時は笑いをこらえるので大変でしたね。
しかも、試験開始と同時にお弁当を食べ始めて、即退室させられてましたからね。
そういう人種は昔からいるんですよね。愉快犯的な。
アメリカでいえばカリフォルニア州知事選挙にシュワちゃんの対抗としてポルノ女優が立候補したのと同じでしょうかね。
それから英語の出題が大幅に変更されてツイッターのトレンドになったようですが、いまさらそんなことに驚いていることに驚きますが、そもそも共通テスト初日が終わってSNSに書き込んでるようじゃお里が知れますよね。
確かに、膨大な長文を読むのは窮屈ですが、求められる単語はセンター試験時代より明らかに下がっています。その分、資料の読解が多いですが、それは新入試の掲げるところの思考力重視なわけですから、文句を言うのは違うかなと。
さて、本題に入りましょう。
大学入試センターによる共通テストの結果の中間集計が出ましたね。
各教科のわかりやすい比較はこの記事がお勧めです。
国数英共に6割前後に収まっているのは本当にすごいなと思いますね。
なにかと批判も多いですが、定期試験など作問の経験がある立場からすればこれは凄いことだなと思っています。
記事内容を要約すると、不安だらけの共通テストもふたを開けてみたらそこまでじゃなかったから強気に出願してみようという受験生が多そうだぞって感じですかね。
河合塾の約40万人のデータによると、旧7帝大に神戸大、東京工業大、一橋大を加えた難関10大学を志望する受験生は、昨年より7%多い。東大は5%、京都大は1%増だが、東京工業大が12%増、九州大と神戸大が10%増、北海道大と大阪大が8%増などと人気を集めている。筑波大や大阪市立大といった「準難関・地域拠点」の10大学も4%増えている。
まあ、そもそもの話でいえば今年の大きな流れとして一般受験を回避して推薦や選抜入試で早めに進路を決定しようという大きな流れがあったわけですね。
さらに言えば首都圏私大の定員厳格化もあって浪人してまで大学にこだわる受験生もそもそも減っていたり、中には仮面浪人をしながらという人もいるんでしょうけど、魔境と化している首都圏私大入試では中途半端に頑張ったところでどうしようもないのを悟ってあきらめた人は結構多いと思います。
実際、共通テストへの出願者の去年からの比較を見ると
また、文理別では、理系学部に人気が集まっている。難関大では理系が9%増、文系が4%増となっている。準難関大でも同様の傾向だ。特に人気があるのは医学分野で、昨年より13%多い。ほかに薬学分野も17%増え、理学や情報といった分野でも増えている。一方、文・人文や国際関係の分野や教員養成課程では、3~5%減った。
世の中不況になると、何か手に職を、ということで理系人気が高まりますね。
さらに薬学分野に大きく流れているのを見ると、薬剤師という安定を手にしたいという思いが見えます。
もちろん、疫病の怖さを身をもって痛感したからこそ、将来自分がその解決に貢献したいという志のある若者がいることに期待したいですね。
それから、文系ではここ数年隆盛を極めた国際系や観光はそりゃ減るでしょうね。留学を目指して受験していった去年までの学生たちが不憫でならないです。
でもしれっと教員養成も減ってるのはなぜ?笑
不況になると安定志向から教員人気が上がると言われるんですが、コロナ不況より教員=ブラックのイメージが上回ってるのでしょうかね。
なんてこったい(;´Д`)
ただ、この子たちが薬剤師となって社会に出るころには薬剤師としての仕事の多くがAIに取って代わられているのでは?と思わなくもないですが。
大手製薬会社勤務の知り合いが言うには、すぐにでも移行可能なところを、業界がストップをかけて食い止めているのが現状だそうで。
まあ、それが真実かはわかりませんが。
こうやって将来の不安要素を挙げていくとマジできりがないですよ。夢の持てる世の中であってほしいなと思いますね。
さて、それからもう一つ。
北海道の受験生の動向を例に地元志向の高まりを紹介した記事です。
これを読んで思ったのがここ1年の首都圏私大が頑なにオンライン授業を続けたことが、地方の受験生あるいは保護者にとってはあまりいい印象ではないということですね。上京してもオンラインじゃ意味ないですからね。
緊急事態宣言解除後に小中高が通常登校を始めてもなお大学だけはオンラインを貫いたことが批判にあたることなのかどうか、難しいところですが、高い学費を大学の授業だけに払うと思うと納得できませんね。
あの自由なキャンパスライフがあってこその大学ですよね。
そしてこんなニュースも飛び込んできました。
宇都宮大学の前期試験中止。すでに横浜国立大学や山口東京理科大がすでに中止を決めていましたが、共通テスト後では初ですね。県外受験者が多い国公立大学では検討されるかもしれませんね。
ということで、共通テスト後の大学受験に関する記事をいくつか見ながらお話をさせてもらいましたが、結局のところ受験生の動向なんて言うのは最後の最後まで分かりませんよ。
この1月の後半から2月までの国公立出願期間に私大を含めて悩みに悩んでもらって納得のいく受験をしてほしいなと思いますね。
共通テストが振るわなくて今まで目指していた大学をあきらめるという場面もあると思いますが、それは全く恥ずかしいことではないですからね。
受験生の努力が報われますように。